次世代のオープンワールドゲームに期待する事
皆様はオープンワールドゲームをプレイした事があるでしょうか。今や主流のゲームジャンルの一つになったオープンワールドですが、ゲームの世界を一つの大きなマップにして自由に動き回れるゲームプレイは、これまでのRPGやステージクリア型のゲームに大きな革新をもたらしました。
海外ではPCのコアゲーマー向けに、あのスカイリムやfallout4 をリリースしたベゼスダが同シリーズであるエルダースクロールシリーズ、falloutシリーズを、またGTAシリーズで一大ブームを築いたロックスターゲームもオープンワールド、フリーシナリオを確立させて海外ゲームメーカーが各社競う様にゲームを出してきました。
日本ではまだメジャーな文化ではないものの、その文化を取り入れていたのではないかと思うのは
- シェンムー
- 龍が如く
- ゼルダの伝説
- ジルオール
- サガシリーズ
あたりが箱庭マップしかり、シナリオの進め方に自由度を持たせていた思い出があります。
その後日本にロックスターゲームのグランドセフトオート3(通称GTA3)が発売され、一大ブームとなりました。作り込まれたリバティシティと行動の自由度は当時のゲーマーなら誰もが虜になっていたと思います。その後もグランドセフトオートサンアンドレアス(GTASA)グランドセフトオートバイスシティ(GTAVC)が発売されて、日本にもオーブンワールド文化が根付くきっかけになりました。
その後、ハードの処理能力の向上により、PS3で
- グランドセフトオート5
- アサシンクリード
- デッドライジング
- FARCRY
- fallout
- スカイリム
- セインツロウ
- インファマス
- ジャストコーズ
- レッドデッドリデンプション
等、多くのオープンワールドの名作シリーズが日本でプレイされる様になりました。
作品ごとに独自の進化やシステムがあり、中には人を選ぶ作品もありますが、ハードがPS4、PS5と進化していくに連れてゲームも進化しています。
筆者は上記で挙げたゲームシリーズは網羅する様にプレイした上で、今回誠に勝手ながら今後のオープンワールドに期待したい事を4つ挙げていきたいと思います。
マップの密度の濃さ
マップの広さはオープンワールドの魅力の一つであり、新発売のゲームなら「マップ 広さ」と検索される程オープンワールドユーザーにとっては気になる点です。
特にジャストコーズ3、GTASA、アサシンクリードオデッセイ、レッドデッドリデンプション2あたりはマップが巨大なゲームとして度々比較されていたりします。しかし、マップはただ広いだけでは正直つまらないフェーズに昨今来ているのが現状です。巨大なマップに美しいロケーション。ワクワクする様な摩天楼の街並みがあったとして、それが全てハリボテとわかった時ユーザーは間違いなくガッカリするのです。
その点、シェンムーは全ての建物に入れる様にしたという大胆なゲームスタイルを執りました。またロックスターゲームのGTAシリーズやレッドデッドリデンプションは、マップの広さに対して一定の割合で発生するランダムイベントを設置する事で移動の退屈さを軽減させる狙いがありました。しかし、この2つを両立させたゲームとしてスカイリムやfalloutがランダムイベントも建物の扉へのアクセスも可能ではありましたが、動きがもっさりしており、万人受けは難しい印象です。
求めているのはだだっ広いよく出来たジオラマではなく、中身のマップの広さとゲームとしての操作性を上手いバランスで併せ持つ作品が出れば間違いなく大作と呼べるのではないでしょうか?2020年に発売されたサイバーパンク2077はナイトシティという摩天楼の街を舞台にしたオープンワールドですが、摩天楼だけあってエレベーターや階段での上下移動や建物同士がつながっていたりして、この建物はどこに行けるのか景色だけでないワクワクを得る事が出来ました。扉は全て入れるまでは行かないにしろ、建物へのアクセスはこれまでのオープンワールドより多くかつシームレスにロードを挟まない事が殆どだったのは印象的でした。
いつもマップから見上げていた高層ビルの全フロアをシームレスに移動できる日が待ち遠しく感じます。
アクティビティの生活感
ゲームにおいてアクティビティは重要なコンテンツです。ゲームにおける世界観の要素の一つになったり、プレイヤーを飽きさせない仕組みだったりします。
個人的によく出来ていたと感じたアクティビティの仕組みがGTA4のボウリングや、露天での買い物、バーガーショップでの飲食です。決して強制されるわけではない物ですが、リバティシティで生活している主人公になりきったつもりで街を歩くと、ついお腹が空いたな、遊びに行くか、等ロールプレイをしたくなるそんなアクティビティでした。
ミニゲームの様なゲーム性の高いアクティビティをマップに散りばめてチャレンジとしてプレイさせるのも良いですが、オープンワールドという世界があり、その中で行うものと考えると不自然な物もあります。
派手さは無くてもその世界の生活の一部としてプレイできるようなアクティビティが実装されれば、オープンワールドをロールプレイしながら何度でも遊べるとは思いませんか?個人的にはレッドデッドリデンプション2のキャンプや食事、サイバーパンク2077の自販機での購入などは、かなり良い線を行っている気がしました。
残念だった印象としてGTA5では山岳地帯にリュックを背負った登山客がいるのですが、せっかくロープウェイまであるのに登山のアクティビティは無いのかとガッカリした記憶があります。
移動の自由度
オープンワールドは広いマップ故に様々なロケーションがあり、移動に多くの時間を費やすと思います。その中で取れる行動や移動の選択肢に自由を持たせたら良ゲーになるのに、、と考えたゲームもいくつかあります。例えば、街中で走っているタクシーを捕まえて目的地まで行けるゲーム、電車に乗れるゲーム、壁を攀じ登れるゲーム、味方のお迎えを呼び出せるゲーム、この中のものはそれぞれ実現しているゲームはありますが、もっと洗練されていくとどう進化するのかが楽しみです。移動というゲームにおける行動からキャラクター(プレイヤー)の生活行動にまで昇華する事が出来たらゲームとして新しいステージに行くのではないか?と考えています。
また先程紹介した移動アクションが実現している例として、ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドではあらゆる壁のよじ登りが実現しましたし、アサシンクリードではフリーランとして壁から壁、屋根から屋根へ飛び移る事ができました。ゼルダの伝説はスタミナの概念がありますが、アサシンクリードにはありません。またGTAでは身長くらいの壁ならよじ登れますが、排気口などとっかかりは登る事が出来ません。プレイしながら思わず
「アサクリならここ登れるよなぁ」
と思ってしまったり。各ゲームの色はありますが、進化していくにつれて、移動にも更なる幅を持たせて欲しいと思っています。
まとめ
オープンワールドはこれから間違いなく伸びるジャンルです。昨今はどんなゲームでもオープンワールドで出して話題を集める事も少なからずあり、ジャンルそのものがマーケティング的に注目されるものと認識されています。
しかし、筆者独自視点ですが、オープンワールドは売れるゲームを作ろうとするのではなくメーカーの作品へのディテールへの拘りが強ければ強いほど良ゲーが生まれやすいと考えています。この先も作品への愛が感じられるゲームのリリースを1ゲーマーとしていつも心待ちにしています。